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13. テキストタグ

WZ6では新しくテキストタグを導入しました。
テキストタグでは、漢字にふりがなをふったり(ルビ)、特定の文字を太字や下線付きで表示したり、特定の文字を大きくしたりフォントを変えることができます。
テキストタグは、HTMLテキストと同じようにテキストの文章中にタグを埋め込んで、文字に属性をつけます。
HTMLテキストでは、タグは<と>で挟まれたものと定義され、文章に<と>の文字を扱うことができません。
テキストタグでは、規定のタグと任意の文字列を設定することもできます。
規定のタグは<.と>で挟まれたものと定義され、文章中に<と>文字を普通に使用できます。
普通のプレーンテキストと同じ感覚でルビなどを使った文書を作成できます。

テキストタグを使った文書の作成

テキストタグを使った文書を作成するには、[ファイル]メニューから[新規作成ダイアログ]から「体裁文書」を選んでOKします。
テキストタグの使用は、「文書スタイル」の「テキストタグ」で決まります。「使わない」になっているとテキストタグの機能は使用できません。「規定のタグを使う」か「使う」に変更するとテキストタグを使用できます。
「体裁文書」では最初から「規定のタグを使う」にセットされています。
※図と青空文庫のルビは、別の項目で使うかどうかを指定します。

テキストタグを使った文書では、[表示]メニューから[タグを非表示]を実行すると、タグを消して文章の内容の編集に専念することができます。
[表示]メニューから[タグを表示]や[表示]メニューから[タグを記号表示]を実行して、タグを確認しながら編集することもできます。

テキストタグの種類

テキストタグには、文字装飾、ルビ、文字属性1〜6、改段があります。
文字装飾には、太字、下線、斜体があります。
ルビにはルビを付ける漢字を指定するタグと、ルビを表すタグがあります。
文字属性1〜6は、文字のフォントを指定したり文字に意味づけをおこないます。
文字属性1〜6それぞれに、表示するフォント名・サイズ・太字などを、「表示スタイル」の「体裁|文字スタイル」で指定することができます。この機能を使えば、複数のフォントを混在した文章を作成することもできます。
また、特定の文字に意味をつけることもできます。たとえばシナリオの文章で、ト書きを文字属性1、発言者を文字属性2としておけば、ト書きをせりふと別のフォントに統一したり、発言者を太字で統一して表示することができます。
改段は、改ページと似ています。改段テキストタグがある段落から新しいページへ移ります。複数の段組表示をしているときは隣の段へ移ります。

※斜体の装飾は、印刷プレビューおよび印刷したときにおこなわれます。

規定のテキストタグ

規定のテキストタグは<.と>に囲まれた6文字以内の英数字として定義されています。英数字の前に/が付く場合もあります。

規定のテキストタグには次の種類があります。

<.b>太字開始
<./b>太字終わり
<.i>斜体開始
<./i>斜体終わり
<.u>下線開始
<./u>下線終わり
<.sup>上付き開始
<./sup>上付き終わり
<.sub>下付き開始
<./sub>下付き終わり
<.rb>ルビをつける漢字の開始
<./rb>ルビをつける漢字の終わり
<.rt>ルビの開始
<./rt>ルビの終わり
<.c1>〜<.c6>文字属性1〜6の開始
<./c1>〜<./c6>文字属性1〜6の終わり
<.cfz>改段
(このタグがある段落から新しい段組または新しいページを始めます)
<.iw>〜<./iw>索引に載せる単語
<.ltz>'<'文字

上記の以外にも、段落タグ(段組・フォント・行間)、アンカー・コマンド・メニューなどのタグがあります。将来タグの種類が増える場合もあります。
段落タグは後節で説明します。

タグの指定

規定のテキストタグを使わないで、任意にタグの文字列を指定することも可能です。

太字開始
太字終わり
文字属性1の開始
文字属性1の終わり

タグを指定するには、「文書スタイル」の「テキストタグ」を「使う」に変更し、「文字装飾」でタグを指定します。
ルビのタグを指定するには、「文書スタイル」の「ルビの認識」を「標準」に変更し、「ルビ」でタグを指定します。
タグを指定する場合は、以下のタグ文字列が指定できます。※将来タグの種類が増える場合もあります。

太字開始、太字終わり、斜体開始、斜体終わり、下線開始、下線終わり、ルビをつける漢字の開始、ルビをつける漢字の終わり、ルビの開始、ルビの終わり、文字属性1〜6の開始、文字属性1〜6の終わり、改段

テキストタグの入力

文字装飾をおこなうには、文字列を選択して、[挿入]メニューから[タグ]を使うと、選択した文字に装飾が適用されるようにテキストタグが入力されます。
ルビを入力するには[挿入]メニューから[ルビ]を使って、漢字と読みを入力します。漢字を選択してから[挿入]メニューから[ルビ]を使って、読みを入力することもできます。

Ctrl+Enterを使ってテキストタグをダイレクトに入力することもできます。
たとえば、b(全角文字でも構いません)を入力してからCtrl+Enterすると太字開始のタグが入力されます。その後、太字にする文字を入力してから、Ctrl+Enterすると太字終わりのタグが入力されます。
このほか、i,u,rb,rt,c1,c2,c3,c4,c5,c6をそれぞれ入力してからCtrl+Enterすると、同様に、斜体、下線、ルビ対象漢字、ルビ、文字属性1〜6のタグが入力されます。
「規定のタグを使う」にしていると、任意の英数字列を入力してからCtrl+Enterすると、タグが入力されます。たとえばiwを入力してCtrl+Enterを押すと<.iw>が入力されます。もう一度Ctrl+Enterすると<./iw>が入力されます。

※開始タグと終わりのタグの間に改行を入れた場合、開始タグの効力は改行までになります。

青空文庫のルビと注釈

テキストタグを使うかどうかに関わらず、WZ6では青空文庫形式のルビと注釈が使えます。
「文書スタイル」の「ルビの認識」を「青空文庫」に設定すると、青空文庫形式のルビが使えます。
青空文庫形式によるルビは、文中でルビを《》で括って表現します。

(例)熾熱燈《しねつとう》
ルビの付く文字列の始まりを特定する記号|が付くこともあります。
(例)豫備|黌《くわう》に

ルビを振るには、ルビを振る文字を選択し、[挿入]メニューから[ルビ]で「ルビ」を選んでOKします。
傍点を振ることもできます。まず、「文書スタイル」の「青空文庫の注釈を使用」をONにします。
傍点を振る文字を選択し、[挿入]メニューから[タグ]で「傍点」や「白丸傍点」などを指定します。

図の埋め込み

「文書スタイル」の「図の認識」を「標準」に変更すると、文書に図を埋め込むことができるようになります。
文書に次の書式を書き込むと図が表示されます。
"イメージファイル名"
指定されたファイル名がbmpやjpgなどの図ファイルの場合で、そのファイルが存在する場合に、ファイルから図を読み込んでテキストに埋め込み表示します。

イメージファイル名は、文書のファイル名からの相対パスで指定します。
文書と同じフォルダにイメージがある場合は、イメージのファイル名をそのまま書きます。
イメージがサブフォルダ"sub"にある場合は、"sub\ファイル名"と書きます。
絶対パスで"c:\images\ファイル名"と書くこともできます。

※図の埋め込みの書式は、上記の形式に固定です。変更することはできません。
※[表示]メニューから[表示の詳細]-[図の表示]をONにしないと図が表示されません。

段落タグ

段落タグは、規定のテキストタグを使用しているときだけに使えるタグです。
段落タグは、開始タグと終了タグに挟まれた複数の段落に作用します。終了タグを省略した場合は、開始タグから文書の終わりまでに作用します。
段落タグは[挿入]メニューから[タグ]を使って文章に挿入できます。範囲を選択してからこのコマンドを使うと、選択範囲をタグで囲みます。

<.clm1>1段組開始
<.clm2>2段組開始
<.clm3>3段組開始
<./clm>段組変更終わり
<.sl0>行間0開始
<.sl1>行間1/10開始
<.sl2>行間1/5開始
<./sl>行間変更終わり
<.fsr7>フォントサイズ70%開始
<.fsr8>フォントサイズ80%開始
<.fsr9>フォントサイズ90%開始
<./fsr>フォントサイズ変更終り
<.widN>折り返し幅をN(半角文字数単位、10〜70の2刻み)に変更
<./wid>折り返し幅変更終わり
<.dtwN>桁揃えで第一項目の幅をN(半角文字数単位、10〜70の2刻み)に指定
<./dtw>桁揃え幅変更終わり
<.curier>フォントをcourierに変更
<./curier>フォントの変更終わり
<.center>中央揃え開始
<./center>中央揃え終わり
<.right>右揃え開始
<./right>右揃え終わり

※段組変更タグは、印刷プレビューなどページが切り替わる表示の場合のみ有効になります。ページの途中で段組を変更すると、以降の文章は次のページへ送られ次ページから段組が変わります。
※同じ種類のタグはネストできません。<.clm1><.clm2><./clm><./clm>の書き方は無効です。
※<.wid>と<.dtw>もネストできません。
※目次を表わす<.cnt>〜<./cnt>、索引を表わす<.index>〜<./index>もあります。
※将来、タグの種類が増える可能性があります。

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